「セリエ」の名前の由来
ハンス・セリエ
「セリエ」は、1907年にウィーンで生まれ、1982年モントリオールで没した生理学者、ハンス・セリエ(Hans Selye)に由来します。
「ストレス」という言葉を医学の領域で最初に用いたのが、ハンス・セリエです。
ストレス
現代では、ストレスを感じる、ストレスがたまっている、ストレスで胃が痛い、ストレスを発散するなど、ストレスという言葉がごく日常的に使われています。
しかし、セリエがストレス学説を発表するまでは、ストレスという言葉は、単なる物理学用語でした。
物理学では、ストレスとは、物体が外部から圧力を受けた時に生ずる、ゆがみ、ひずみ、のことを言います。
ストレッサー
セリエは、これを人間に当てはめました。
外傷、感染、痛みなどの身体的負荷(ストレッサー)や、不安、緊張、心配などの精神的負荷(ストレッサー)が刺激となって引き起こされる生体機能の反応や変化のことを、ストレスと呼びました。
そして、一般に広まりながら意味が拡大されて、「精神的・身体的に負担となる刺激や状況」のことをストレスというようになりました。
ハンス・セリエのストレス学説
ハンス・セリエがストレス学説を発表する以前にも、当然、ストレスは存在しました。
人類が誕生して以来、ストレスがなかったことはないでしょう。人間だけではなく、あらゆる生命体は、ストレスを受けていることでしょう。
ハンス・セリエの偉大さは、当たり前すぎて見過ごされていたことを、科学的概念で捉えようとしたことにあります。
人間はストレスに適応するシステム(生体防御反応)を持っています。しかし、過剰で持続的なストレスが、適応できる限界を超えると、心身全体のバランスを崩し、ついには病気を引き起こします。
心身が適応できなくなる前に、自分のストレスを感じ、うまく解放することが、健康を保つ秘訣であるという、現代では当たり前の考え方の基礎を創ったのが、ハンス・セリエなのです。
ストレスこそが、心身の健康や病に大きな影響を及ぼすことを生涯かけて研究した偉大な生理学者セリエに敬意を称し、クリニックの名前に冠することにしました。
ストレスの悪循環
ストレスがたまると、自分の本来の能力が発揮できなくなっていきます。本来の自分ではなくなると、物事がうまく行かなくなって、ますますストレスが大きくなります。
負のスパイラル、ストレスの悪循環となり、ストレスがどんどん大きくなります。自分がいつもの自分でいられなくなって、何事もうまく行かなくなり、頭も働かず、気持ちも不安定になり、体調もおかしくなり、どうしたらよいか分からなくなります。
悪循環を断ち切る
セリエ新宿クリニックは、「ストレスの専門病院」です。
大きくなってしまったストレスの悪循環を断ち切ることが、治療方針です。最初は薬物療法で、つらい症状をやわらげ、ストレスを小さくしていきます。徐々に、本来の自分を取り戻せてきたら、ストレスの原因を整理し、再びストレスの悪循環から抜け出せるようになっていけます。
早期発見 早期治療
どんな病気もそうですが、早期発見、早期治療が大切です。
まして、ストレスが原因の病気は、慢性的なストレスの蓄積と悪循環によって、ストレスがどんどん大きくなる前に、できるだけ早く診断を受け、治療を始めることが重要です。
ストレスが生み出す様々な症状でお困りの方は、是非、お気軽にご相談ください。思い立った時にいつでも、いらしていただけるようにも、初診以外は予約不要です。